加賀乙彦.
小説家 加賀乙彦の著作については、だいぶ前から敬意を抱きつつ、読んできました。
とにかく、人間的に誠実で、頭のいい優秀な作家です。作家にして、精神科医、敬虔なクリスチャン(カソリック)です。
自らが、フランスの精神病院に研修医として行った経験をもとにした「フランドルの冬」。
犯罪者(死刑囚)を描いた「宣告」。冤罪を取り上げた「湿原」。陸軍幼年兵学校の体験をもとに「帰らざる夏」。臓器移植問題に正面から挑んだ「生きている心臓」。
それぞれに、すばらしい作品です。
ほかにも、ユーモラスな「頭医者」シリーズも、何冊か書いています。
みな、読んでいて所蔵していたはずですが、いまは、「生きている心臓」と「永遠の都」・「キリスト教への道」しか見当たりません。また時間をつくって読み直したいものと、心掛けています。
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