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改正会社法(新会社法)への評価が、分かれてきました。[12.11.thu.]



Posted in 日記;diary by kubox on the 12月 11th, 2008

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改正(新)会社法の定着
平成18年(2006年)5月1日に、改正 会社法(新 会社法)が施行されました。
それから2年半の月日が経過します。
法改正の移行期に欠かせないいわゆる「整備法」について、参照の必要が稀薄になりつつあります。
これは、いい意味では、それだけ会社法が定着してきたという評価もできます。

批判はツキモノですが・・・
しかし、979条(1条削除)の「会社法」に対して、批判的な見解も出てきています。

理科系出身の郡谷大輔氏が中心となって作成した条文についても、3重に括弧書きがあったり、準用条文が多すぎて、『読みづらい』・『分かりにくい』という実務界の評価です。

もっぱら実務に携わっている、弁護士・司法書士・税理士の意見です。
かつての「旧 会社法;商法」に比して、「分かりやすい・使いやすいか?」という問いかけには、戸惑っておられます。
少なくとも当職の周辺の多くの方(弁護士・司法書士・税理士などの実務家)は、疑義を投げかけているのが現状です。

ミスター商業登記の神崎さん
文献等々でも、神崎満治郎さん(商業登記倶楽部主宰;公証人)さんは、「会社法の条文は、日本語としては限界を超えている」という趣旨の発言をなさっています。

浜辺さんの新書
また、「会社法はこれでいいのか」(平凡社新書)の著者;浜辺陽一郎さん(教授・弁護士)は・・・
『(改正後)時間が経過するに従って、この会社法が、まさか! と思うような、さまざまの問題をはらんでいることが、次第に分かってきました』、『法律家や専門家の間で、会社法について突っ込んだ検討がされるに従って、容易ならざる問題が次々と提起されるようになっています』など、かなり批判的著作も目立ってきました。

司法書士のグループ
司法書士の河合保弘さんらの司法書士グループにおいても、「だれも言わなかった! 新会社法 5つの罠と活用法」(出版文化社)をいう著作を世に著しています。
『新会社法は(中略)負け組を判別するための罠;トラップを仕掛けている』という仮設を立て、『多くの中小企業者が新会社法の仕掛けるトラップにみごとにはまり込み、(中略) 淘汰されていくのではないか、という懸念を強く持たざるをえません』と、述べておられます。

改正の真価と検証
「施行後1年半~2年で、法律(会社法)大改正の真価が現われるだろう」といわれてきました。
そろそろ、その検証の時期なのかもしれません。

当職も、この辺でルーティンワークに追われ、実務対策でゴチャゴチャになった新会社法の知識と思想を復習してみるべきでしょう。
見直してのために勉強しなおそうと、心しています。

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081211thu.

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